製品紹介
04/2024
離型性に優れたフッ素樹脂FEP粉体塗料
フッ素樹脂FEP粉体塗料はレベリング性に優れ、ピンホールレスの塗膜を容易に成形できます。FEPの塗膜は、適切なプライマーを併用することによって金属と高い密着性を示すとともに、優れた耐薬品性と耐透湿性を兼ね備え、金属基材を長期間腐食から守ります。
また、FEPの非粘着性を活かして、フィルムの圧着工程などの用途で活用が増えています。
フッ素樹脂FEP粉体塗料の特長
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フッ素樹脂粉体塗料から得られる塗膜は、耐候性、高耐熱性、非粘着性などに優れることから、様々な産業や用途において幅広く使用されています。
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中でもフッ素樹脂FEP粉体塗料は下記の特長を有しており、離型用途への応用が期待されています。
1) 離型性
フッ素樹脂FEPの塗膜表面は非粘着性に優れるため、他材との離型性が求められる用途に適しています。
図1. 各樹脂被膜や金属の剥離強度(試験方法:JIS Z 0237)
2) 耐薬品性
フッ素樹脂は、最も強固な単結合のひとつである-CF2-結合で構成されており、有機溶剤や酸、アルカリなどに対する優れた耐性を発揮します。
中でもFEPは高温腐食環境下でも耐薬品性を維持するため、長期間の使用が可能です。
3) 耐熱性
フッ素樹脂FEPは耐熱性に優れ、100℃を超える高温領域でも安定した離型性能を発揮します。
4) 加工性
フッ素樹脂FEPは、パーフルオロ系樹脂の中では融点が低く、PFAよりも低温となる300℃程度において成形が可能です。
コーティングのメリット
1) 均一で薄膜
コーティングをすることで金型に均一に塗布され、金型表面の細かな凹凸にも密着します。これにより様々な形状の基材に対して優れた離型効果を提供することができます。
図2. フィルム使用による離型(イメージ)
図3. コーティングによる離型(イメージ)
2) 耐久性
適切に施されたコーティングは基材表面に強固に密着し、長期間にわたって効果が持続します。
想定用途
フッ素樹脂FEP粉体塗料は、離型性を活かした用途の他にも様々な用途への応用が期待できます。
・離型性:金型、離型フィルム代替
・耐蝕性:薬液貯蔵タンク、ホッパー
・難燃性:半導体製造工場の排気ダクト
・絶縁性:バスバー
など
図4. ヒートシール時の離型(イメージ)
図5. 薬液貯蔵タンク内側(イメージ)
図6. ホッパー内側(イメージ)
図7. 排気ダクト内面(イメージ)
図8. バスバー(イメージ)
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