ソリューション・特長
用途 | ソリューション | 特長 |
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1. ガスケット用樹脂 |
フッ素樹脂 ネオフロン PFA |
長期信頼性 耐薬品性 |
2. 正極用バインダー樹脂 |
フッ素樹脂 ネオフロン VT-475 |
高容量化 柔軟性 |
3. SWCNT含有 正極用バインダー樹脂 |
フッ素樹脂 ネオフロン VTD-475N |
高密着 低抵抗 |
4. ドライプロセス 正極用バインダー樹脂 |
フッ素樹脂 ポリフロン BDP |
環境対応 コストダウン |
5. 電解液溶媒・添加剤 |
フッ素化エーテル SLFE1508 |
高出力 高電圧 ガス抑制 難燃性 |
1. ガスケット用樹脂 - フッ素樹脂 ネオフロン PFA
ネオフロンPFAはリチウムイオン電池のガスケットに適した材料です。
優れたシール性、電解液に膨潤しにくい耐薬品性、低い水蒸気透過性を備えていることから、長期信頼性に優れます。
他素材との復元率比較
電解液の膨潤試験
水蒸気透過率
2. 正極用バインダー樹脂 - フッ素樹脂 ネオフロン VT-475
ネオフロンVT-475は、リチウムイオン電池用PVdFバインダーの添加剤です。
リチウムイオン電池の高密度化(高容量化)設計に貢献します。
ネオフロンVT-475は塗工工程におけるスラリーの流動性低下を改善します。ニッケル含有率の高い正極材料(NMC811など)に用いてもスラリーのゲル化が起こりにくいため、安定した電池生産ができます。
ネオフロンVT-475を用いることで、巻き取り時にクラックを生じさせることなく、高密度(3.6g/cc以上)かつ高膜厚 (30mg/cm2以上)の電極を形成することが可能です。そのため、一般的なPVdFバインダーよりも高密度化(高容量化)を実現できます。
スラリーの安定性
柔軟性
3. SWCNT含有 正極用バインダー樹脂 - フッ素樹脂 ネオフロン VTD-475N (開発品)
ネオフロンVTD-475Nは、VT-475と単層カーボンナノチューブを含むNMP分散液です。
少量のCNTを添加することで導電性が向上し、電池の高密度化に貢献します。
フッ素樹脂 ネオフロン VT-475
- ・高密度化
-
・柔軟性
-
・スラリーの安定性
SWCNT (TUBALL TM)
- ・高密着性
-
・高導電性
-
・高密度化(活物質量増加)
正極の配合例
[従来] 活物質/ CB /バインダー=97/1.5/1.5(wt%)
[新規] 活物質/ TUBALL TM/ CB /バインダー=98.52/0.08/0.4/1.0(wt%)
Cathode SEM image of NEOFLON VTD-475N
(VT-475 with TUBALL TM)
4. ドライプロセス 正極用バインダー樹脂 - フッ素樹脂 ポリフロン BDP
正極の製造工程において、現行の湿式プロセスではスラリーの調合や加熱工程が必要です。乾式プロセスは、NMPを含まないため、環境に優しくコストメリットが高い方式です。
ポリフロンBDPバインダーは、リチウムイオン電池、全固体電池の乾式プロセスに適しています。
5. 電解液溶媒・添加剤 - フッ素化エーテル SLFE1508 (開発品)
フッ素化エーテルSLFE1508は、耐酸化性に優れ、引火点がありません。
SLFE1508を用いた電解液は、シリコン系負極の電池性能を改善します。
優れた耐酸化性と安全性
SLFE1508は、電解液に高い耐酸化性を付与します。
また、引火点を有していないため、電解液の引火点を上げることができます。
寿命向上
FECと同様に、シリコン系負極の膨張収縮による容量低下を大幅に改善します。
抵抗増加抑制
SLFE1508は電解液の分解を抑制し、抵抗の上昇を抑えます。
ガス発生抑制
負極添加剤として一般に使用されるFECと比較して、SLFE1508は優れた化学的安定性を有します。
FECは脱炭酸ガスを発生させますが、SLFE1508はガス発生を低減します。
サイクル試験
保存試験(ガス発生量)