難燃性
フッ素樹脂が様々な産業用途で広く普及している理由の一つは、優れた難燃性です。 例えば、電子機器や電線では、燃えにくくしたり、仮に燃焼しても広がらないようにフッ素材料が用いられています。
ダイキンはお客様の高い安全基準の達成のため、幅広いソリューションを提案します。
概要
フッ素樹脂の難燃性
一般的な炭化水素系樹脂は酸素と結合しやすい水素を持っています。一方、フッ素は酸素と結合しにくく、燃えにくくなります。 また、炭化水素系樹脂のC-C結合(-CH2-構造)に比べ、フッ素樹脂のC-C結合(-CF2-構造)は強固です。さらに、フッ素樹脂はラジカルの分解力にも耐えられるため、燃えにくいのです。
電線被覆への応用
フッ素樹脂は添加剤を必要とせず、優れた難燃性・防煙性・耐熱性を発現します。
ダイキンは、お客様が必要とする難燃基準の達成をサポートします。 ポリフロンPTFE、ネオフロンFEP・ETFEは、難燃規格UL94 V-0グレードの優れた難燃性の樹脂です。ネオフロンFEPは、ビルのプレナム電線被覆に最適な材料で、優れた機械強度・耐摩耗性・絶縁性も特長です。
ドリップ防止剤による難燃剤の削減
一般的な難燃グレードのプラスチックにおいて、難燃剤の配合処方の最適化は重要です。
ダイキンはフッ素樹脂(PTFE)をベースとしたドリップ防止剤 ポリフロンMPAを提供し、エンジニアリング樹脂(PC・ABSなど)への少量添加で燃焼時の滴下を防止し、UL-94 V-0の基準達成に寄与します。 さらに、難燃剤の添加量も低減できるため、コストダウンにつながります。
製品 | 物性 | ||
---|---|---|---|
可燃性 | 限界酸素指数(vol%) | ||
フッ素樹脂 |
PTFE | UL-94 V-0 | >95 |
PFA、FEP、CPT PCTFE |
UL-94 V-0 | >95 | |
ETFE、EFEP |
UL-94 V-0 | 30~5- | |
フッ素ゴム、ゴム系フッ素樹脂塗料 添加剤(ダイキンPPA) |
UL-94 V-0 | >75 | |
耐候性塗料用樹脂 ゼッフル* | UL-94 HB | - |
*ゼッフルは硬化剤を配合した塗膜の測定値。上記数値は代表値であり保証値ではありません。