製品紹介
12/2021
医療機器用滅菌消毒への耐性に優れる
フッ素コーティング材料 ゼッフル MZ
感染対策に関連する製品の需要が高まるなかで、近年の医療機器の消毒・滅菌処理の条件は大変厳しくなっています。そのため、医療機器に用いられている材料の劣化が問題となっています。その解決方法として、様々な消毒剤および殺菌剤に対する耐性に優れるフッ素コーティング材料 ゼッフル MZをご紹介します。
特長
-
・優れた耐薬品性。(表.1参照)
・内視鏡チューブなどに使用されている樹脂製部品へのコーティングが可能。
・ISO10993(GLP)生体適合性試験に合格済。
・FDAデバイスマスターファイル(MAF)に登録済。
表1. ゼッフル MZ コーティングの耐薬品性
(注)ステラッドTM 100NX : ステラッドTM 100NXを用いた評価結果
過酸化水素ガスプラズマ滅菌試験
フッ素コーティング材料 ゼッフル MZの塗膜は変化が無く、その一方、アクリルウレタンコーティングは塗膜割れが発生しました。(図1、2)
試験条件
・滅菌システム:ステラッドTM 100NX
・硬化剤:三井化学製スタビオ XD-340N
・試験片:フッ素コーティング材料 ゼッフル MZ / アクリルウレタンコーティング
・評価サイクル:100 サイクル
図1. ゼッフル MZコーティングの表面
100サイクル後変化なし
図2. アクリルウレタンコーティングの表面
5サイクルで塗膜割れが発生
過酸化水素ガス暴露試験
フッ素コーティング材料 ゼッフル MZの塗膜は変化が無く、その一方、アクリルウレタンコーティングは塗膜にブリスターが発生しました。(図3~6)
試験条件
・システム:M100MIX( サンタサーロ&ステリプロ・ソリューション株式会社 )
・試験片:フッ素コーティング材料 ゼッフル MZ / アクリルウレタンコーティング
・過酸化水素ガス濃度:500ppm
・評価時間:12(時間/日) × 35(日)
・温度:25~30℃
・湿度:30%RH~60%RH
図3. アクリルウレタンコーティングの表面
図4. アクリルウレタンコーティングのSEM画像
図5. ゼッフル MZコーティングの表面
図6. ゼッフル MZコーティングのSEM画像
お客様へのメリット
フッ素コーティング材料 ゼッフル MZは滅菌消毒への耐性が非常に優れるので、様々な素材に過酸化水素ガス滅菌や各種消毒剤への耐性を付与することができます。また、高温での硬化処理の必要がないため、非フッ素系の基材にコーティングすることが可能です。
想定用途
・内視鏡
・硬性鏡
・バイオメディカルロボット
・透析装置 など
図7. 内視鏡(イメージ)
図8. 透析装置(イメージ)
図9. バイオメディカルロボット(イメージ)
※当製品は一般産業用であり医療機器の適性や安全性を保証するものではありません。