製品紹介
02/2025
炭化水素系加工助剤
DAIKIN PPA DAHC-101
DAIKIN PPAは、ポリオレフィン樹脂成形時のメルトフラクチャーや目ヤニの発生を低減し、生産性を向上させる成形加工助剤です。
これまでのフッ素系加工助剤に加えて、炭化水素系の加工助剤であるDAIKIN PPA DAHC-101をラインナップに加えました。DAHC-101は、フッ素系加工助剤と同等の優れた性能を持っており、お客様はフッ素系加工助剤と炭化水素加工助剤の両方から最適なグレードを選択いただけます。
1. PPAとは
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ポリマー加工助剤(Polymer Processing Aids:PPA)は、汎用樹脂に添加することで、押出成形やインフレーション成形時の成形不良の原因となるメルトフラクチャーを低減することができます。それにより生産性が向上し、生産コストダウンが期待できます。
2. DAIKIN PPA DAHC-101とは
- ・ DAHC-101は、100%炭化水素系ポリマーです。
・ ポリオレフィン樹脂(LLDPE、LDPE、HDPE、PP等)用の加工助剤として開発され、幅広い樹脂に適しています。
・ ポリオレフィン樹脂に添加(500 – 1,000 ppm)することで、ダイ内壁に潤滑コーティングが施され、溶融したポリオレフィン樹脂とダイ壁との間の摩擦を抑制し、メルトフラクチャーや、ダイビルドアップ (目ヤニ)を低減できます。
・ さらに、押出圧力が低減することで生産性が向上し、生産コストダウンが期待できます。
表1. 一般物性
3. 特長
(1)メルトフラクチャーの低減
メルトフラクチャーを低減し、成形品の光沢性や透明性が向上します。
動画1. DAHC-101添加によるメルトフラクチャーの低減の様子
インフレーション成形においてDAHC-101は、従来のフッ素系PPAと同じ添加量(500 ppm)で、メルトフラクチャーが消失します。
図1. メルトフラクチャーの低減
図2. フィルムの外観
(2)ダイビルドアップ(目ヤニ)の抑制
ダイの表面に目ヤニが発生することで成形品の表面性の悪化をもたらします。DAHC-101を添加することで、フッ素系PPAと同様の目ヤニ抑制効果を発揮し、成形性が向上します。
図3. ダイビルドアップ(目ヤニ)発生の様子
4. 想定用途及び使用可能樹脂
想定用途:インフレーションフィルム、キャストフィルム、パイプ、チューブ、ワイヤー、ケーブル
使用可能樹脂:ポリエチレン(LLDPE、HDPE)、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂
DAHC-101は、下記に示す食品接触材料関連法規に準拠しています。
・米国食品医薬品局間接食品添加物規則(FDA) 21 CFR 177.1520にB~Hの使用条件下で適合
・食品と接触することを意図するプラスチック材料および製品に関する欧州委員会規則 (EU) No 10/2011のAnnex I(2011/1/14)に記載
・日本の改正食品衛生法による厚労省のポジティブリストに収載
図4. DAHC-101の外観
ご質問やサンプルのご要望など、お気軽にお問い合わせください。
*記載の数値や成形例は代表であり、本製品の品質や特性を保証するものではありません。
また、本製品は一般産業用であり、医療機器の適性や安全性を保証するものではありません。
*本製品を使用した製品の対象用途における関連法規制への適合性については、その製品の製造者の責任となります。