開発品紹介
02/2025
太陽電池用フロントシート向け
高耐候・難燃性 透明コーティングフィルム(開発品)
フィルム型太陽電池は、軽量・柔軟で多様な場所に設置可能というメリットがある反面、従来のガラスタイプと比較して耐久性に課題があり、改善が求められています。ダイキンが開発したフッ素系透明コーティングフィルムは、耐候性、難燃性に優れており、長期間の使用においても高い透明性を維持できるため、フィルム型太陽電池の耐久性の向上、高い発電効率の維持に貢献できると期待されています。
高耐候・難燃性 透明コーティングの特長
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本コーティングフィルムは、太陽電池用フロントシートに求められる各種機能を有しています。
フロントシートへのコーティングによるメリット
1) 透明性を長期間維持
本コーティングフィルムとPET積層品は、促進耐候性試験(SUV試験)において長期間にわたって黄変せず、外観に大きな変化は見られませんでした。また、全光線透過率90%以上を維持していることから、太陽電池の発電効率の長期維持が期待できます。
図1. SUV試験における全光線透過率の経時変化
図2. 外観の変化
2) 接着剤レス(省工程化)
基材に直接コーティングすることで、接着剤を使用せずに積層が可能となり、工程の簡素化に貢献します。また、耐候性の低い接着剤を使用する必要がなくなります。
図3. コーティングフィルムによる積層イメージ
3) 複合性
コーティングであるため、一般的な溶融成形フィルムと比較して処方のカスタマイズが容易です。他の機能性材料と複合することで任意の機能を追加することができます。
4) 難燃性向上による安全性の寄与
フッ素材料の持つ高い難燃性を発揮でき、安全性の向上につながります。
*基材や配合状況により変化します
基本物性(単膜)
*硬化剤等の種類と混合比により変動します
適用基材
PET、PC(ポリカーボネート)、アクリル樹脂 など
想定用途
耐候性・難燃性・透明性が求められる各種用途に適しています。
フィルム型太陽電池のフロントシート
透明建材
建築物用屋根(テント)膜
カーポート
など
図4. フィルム型太陽電池(イメージ)
図5. カーポート(イメージ)
*記載の数値は代表値であり、保証値ではありません。
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