Announcement
18/12/2019
冷凍冷蔵機器用途の低温暖化冷媒『Creard R-448A』を
日本国内で販売開始
ダイキン工業株式会社は、このたび、業務用の冷凍冷蔵機器用途で多く使用されているR-404Aの代替品として、地球温暖化係数(GWP)が64%以上低い『Creard R-448A(以下:R-448A)』を2020年1月から日本国内で販売開始します。
近年世界では、地球温暖化の抑制のための規制強化が進んでいます。モントオリール議定書のキガリ改正では、2011年~13年の平均値に対し、HFCの生産・消費量をCO2換算で2024年に40%、2029年に70%と、段階的に削減していくことが義務付けられました。日本においても、キガリ改正に基づく改正オゾン層保護法が2019年に施行され、低GWP冷媒への移行が急務になっています。
このような背景の中、温暖化影響が少ない冷媒のラインアップを拡充するため、当社はHoneywell International Inc.(米ニュージャージー州)と、日本国内における『R-448A』の供給・販売契約を締結しました。
『R-448A』はHFO-1234yf/1234zeとHFC-32/125/134aの混合冷媒で、オゾン層を破壊せず、GWPは従来のR-404Aに比べて64%以上低くなります。また、安全性(不燃・低毒性)やエネルギー効率にも優れ、R-404Aの代替冷媒としてバランスのよい物性を備えており、業務用の冷凍冷蔵機などの新規設備への採用のほか、アフターサービスでのニーズを想定しています。
当社は、空調機器と冷媒の両方を取り扱う唯一の企業として、エネルギー効率が高く、環境負荷の少ない冷媒の普及・開発に取り組んでいます。冷凍冷蔵機器用途においては、自社開発品のR-407H(GWP 1495、不燃)を以前より販売しておりますが、更なる地球環境への貢献の為、商品のラインアップを拡充することとしました。
R-404A | R-448A | R-407H | |
---|---|---|---|
組成 |
HFC-125/143a/134a (44/52/4 mass%) |
HFC-32/125/134a (26/26/21/20/7 mass%) |
HFC-32/125/134a (32.5/15.0/52.5 mass%) |
GWP*1 | 3920 (3943) | 1386 (1273) | 1495 (1378) |
COP*2 (vs R-404A) | 100% | 109% | 112% |
冷凍能力*2 (vs R-404A) | 100% | 101% | 99% |
温度グライド*2 (蒸発側) | 0.4℃ | 3.7℃ | 4.2℃ |
飽和蒸気圧 (25℃) | 1.25 MPa | 1.29 MPa | 1.24 MPa |
ASHRAE区分 | A1(不燃) | A1(不燃) | A1(不燃) |
高圧ガス保安法 冷凍則 | 不活性ガス | 不活性ガス | 不活性ガス |
*1 経済産業省・環境省告示 第二号 GWP告示(カッコ内はIPCC 5次報告値からの計算値)
*2 試算条件:凝縮温度 40℃ , 蒸発温度 -40℃, 過冷却温度 0 K, 過熱温度 20 K, 圧縮効率 0.7
当社の冷媒選択に関する考え方
当社グループは冷媒開発から機器開発まで行うメーカーとして、地球温暖化への影響緩和を最も注力すべき社会課題であると考えています。これまでも省エネ機の開発や温暖化影響の少ない冷媒への転換支援に、積極的に取り組んできました。冷媒のライフサイクル全体にわたる環境影響を低減するため、さまざまな側面から総合的な評価を行い、各機器の用途に合った適材適所の冷媒選択を推進しています。
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