PFASに関する当社の取り組み
更新日:2024年8月26日
ダイキンは、フッ素材料の持つユニークな特性を、健康、安全、快適、安心、環境保全などの幅広い業界で安全に活用できるようにするために、PFASの研究開発に多額の投資を行っており、各国の規制要件に準拠した製品を開発しています。
ダイキンは、環境に配慮した持続可能な生産活動の一環として、全ての製造過程の継続的な改善の重要性を認識しており、PFAS製品の安全な製造と使用を確実にするために、革新的な技術開発とその実用化を追求し続けます。
ダイキンにおけるPFAS対応方針
PFASを含むフッ素材料は、グローバルにおけるカーボンニュートラルやグリーントランスフォーメーション(GX)などの持続可能なソリューションの推進において欠かせないものであり、半導体、自動車、通信、医療、エネルギー、空調/冷凍などの先端産業を支えています。ダイキンは今後も規制を遵守しながら、科学的評価を経たフッ素材料を供給し、社会の重要なニーズに応えていきます。
私たちは、持続可能な生産活動に取り組むことで、ライフサイクルを通じて環境負荷を最小限に抑え、信頼される企業として社会の発展に貢献します。
各国政府との連携
ダイキンが製造する、または製品の製造に使用するPFASは、米国環境保護庁(EPA)や米国食品医薬品局(FDA)、欧州化学物質庁(ECHA)、日本経済産業省(METI)などの規制当局によって承認されています。ダイキンは今後も、世界各地の製造拠点において、各国政府の規制当局と連携して規制を遵守しつつ、環境負荷を低減するための取り組みを推進してまいります。
PFAS排出量の最小化
ダイキンは、3億ドル以上を投資し排水中からのPFAS回収を進めています。
既に、米国および欧州のフッ素ポリマー製造工程でのプロセスから排出される重合乳化剤を99%回収する内部目標を達成しました。現在、ダイキンの全ての工場では、排水中におけるPFAS(*1)の回収率を99.9%にするという新たな社内目標に向けて取り組んでいます。この大きな目標を達成すれば、PFAS製造による水域への潜在的な影響を最小限に抑え、世界におけるPFAS製造の新しいベンチマークを設定することが可能となります。
製造工程の改善
ダイキンは、化学製品の安全な製造を確かなものとするために、全ての製造工程を継続的に改善し、新しい技術の検討とその実行にも取り組んでいます。
その一環として、フッ素ポリマーの全ての製造工程を、より持続可能な新技術に移行しています。フッ素ゴムについては2025年までに新技術による製品に切り替えることを目標としており、その他のフッ素ポリマーについても2030年頃までに新技術による製品に切り替えることを目指して技術開発を実行しています。また、2023年以降、新たに建設される製造施設においては、持続可能な技術を採用した製造方法を導入しています。
リサイクルへの取り組み
ダイキンは、循環型経済(サーキュラー・エコノミー)に向けて、自社にて製造するフッ素化学製品の回収、再利用、リサイクル、および破壊を行い、ライフサイクル全体での環境負荷削減に取り組んでいます。
リサイクルの取り組み
冷媒の回収と再生事業
フッ素樹脂の回収と再生事業
再生蛍石の活用
備考:PFAS(*1)とは、ペルフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル物質を指し、立法当局や規制当局が認める分析方法で個別に同定・定量される物質を示します。